
こんにちは、永山です。
僕はこれまで建築の仕事を15年、800件以上の現場を経験してきました。
なので住宅の知識を得るのに、建築の専門書を300冊以上読んでいます。
ですが、今も繰り返し読んでる本は「どこの本屋にでもある一般書」が多いですね。
結局建築に詳しくても「住んでいる人」に向き合わないと、良い家づくりはできません。
なので教養であったり、人の生き方などを名著から学んでいます。

この記事は、家を建てる前に読んで欲しい本を紹介します!
年間100冊以上の本を読んできた中で、今回は3冊の本に厳選しました。
気になるものから手に取って読んでいただけると幸いです。
整理収納・片づけの本
新・片づけ術 断捨離
最初に紹介するのは、家が片付かなくて困ってるなら「絶対に読むべき整理収納の本」です。
整理収納といえば「100均で買ったカゴを組み合わせてー」といったテクニック本が多いですが、この本は片付けするための「マインド・考え方」にフォーカスしています。
本にある文章を一部抜粋すると、
「もったいない」「使えるか」「使えないか」などのモノを軸とした考え方ではなく、「このモノは自分にふさわしいか」という問いかけ、
つまり主役はモノではなく「自分」。「モノと自分との関係性」を軸にモノを取捨選択していく技術です。
と書かれています。
重要なのは、主役はモノでなはなく自分という部分ですね。
つまり断捨離を実践すると、嫌でも自分自身と向き合うことになります。
僕自身も部屋の本棚が乱雑になったり、クローゼットが服の山済積みで開けれないような状態になったら、

忙しさで自分を見失ってるなー
と気づいて、一旦気持ちを落ち着かせて断捨離をしています。
すると自分自身の理解が深まり、自然と部屋が整理されていく実感があります。
「何度片づけても部屋がモノで溢れる・・」という方は是非読んで欲しい一冊ですね。
コミュニケーションの本
愛を伝える5つの方法

僕が結婚して家族をもてたのも、この本のお陰です!
と嘘偽りなく言えるぐらい「人間関係の質を向上させてくれる」本です。
なので一匹オオカミで孤独に生きていくよ!という人以外は読んで欲しいですね。
この本を簡単に説明すると、まず「愛の言語が全部で5つあるよ」と書かれています。
- 第一の愛の言語「肯定的な言葉」
- 第二の愛の言語「クオリティ・タイム」
- 第三の愛の言語「贈り物」
- 第四の愛の言語「サービス行為」
- 第五の愛の言語「身体的なタッチ」
ここでわかりやすく例にすると・・、
「ありがとう!」という感謝の言葉が嬉しい人もいれば、言葉でなく「プレゼント」といった物で気持ちを伝えて欲しい人もいます。他にも、言葉や物なんていらない「一緒に時間を過ごしてくれれば幸せ」という人もいますよね。
こんな感じで人が一番嬉しいと思う瞬間は、人それぞれ違います。
なので相手が喜ぶ、愛の一次言語を知って「相手にしっかり伝わる方法でコミュニケーションしましょうね!」という内容です。
僕はこの本を同棲し始めの、彼女とバチバチに喧嘩してたときに読みました。
喧嘩の原因は男女だと良く聞く話で、ご飯を作ってもらったのに「ありがとう」とか言わない。「記念日を覚えてない」など今考えると完全に僕に問題があったんですよね。
僕自身の愛の言語が「一緒にいる時間が幸せ」というタイプだったので、彼女の愛の言語である「言葉や贈り物」といったタイプをあまり理解できませんでした。
この本を読んで「感謝の言葉」がいかに大切であるか気づき、記念日も手帳にメモするなど僕自身の行動も変わり、彼女との関係性も以前より良くなりましたね。
正直この本を読むだけで「些細なケンカは減るんじゃないかな!」と思います。
なので家族がいる人はもちろん、大切な人がいるなら一度は読んで見て欲しいです。
心理学の本
アドラー心理学入門

三大心理学者の一人、アドラーの入門書です。
僕は悩んで行き詰ったときに読み返しています!
僕はアドラーを、有名な「嫌われる勇気」という本で知り、
目から鱗すぎて、読み終わった3分後にこの入門書をネットで購入しました。
そして、アドラー心理学で一番衝撃を受けたのが「目的論」です。
問題解決のアプローチは「原因論」が一般的なので、初めて「目的論」を知ったときは本当に驚きました。
では今回は「夫婦ケンカの一コマ」を例にして目的論の解説をします。
夫婦で一緒に暮らしてたら、よく見られる光景ですね。
と旦那に怒る女性。怒った原因を、服を脱ぎ散らかしてたという「過去に起きたこと」にフォーカスする原因論に対し、
目的論では、ストレス発散したいという「今・現在起きていること」にフォーカスします。
目的論で考えると、怒ったのは「ストレス発散で大声を出したいから」であり、「服を脱ぎ散らかしてた」と認識してたのは、都合よく過去の原因を利用したからです。
ようは普段だと無視するのに「ストレス発散したいから、脱ぎ散らかした服を理由に、大声を出して怒った」という感じ。
この「目的論・原因論」はどちらが正しいとかはありません。
僕の場合は原因論で物事を考えるクセがあるので、意識的に目的論を使ってます。
両方バランス良く使うことで問題解決の幅が広がるようになりましたね。
ちなみに、アドラーを知らない人は「嫌われる勇気」から読むのがお薦め。対話形式なので自分ごとに置き換えやすく、理解がしやすいです。
繰り返し読むなら、要点がまとめられた「アドラー心理学入門」ですね。
紹介した書籍の共通点
今回紹介したこの3冊は昔から繰り返し読んでる本です。
そして、僕の生き方に強く影響を与えた本でもあります。
あらためて「この3冊の共通点はなんだろう?」と考えたのですが、

自分自身と深く向き合える書籍
だなと思いました。
自分を理解する・・、というのは言葉でいうほど簡単じゃないので、
「本を読みながら頭の中で自己対話する」という方法で、僕は自己理解を深めていきました。
自己理解を進めていくと、
- 自分がどんな人間になりたいのか?
- 自分にとって大事な人は誰なのか?
- 大事な人とどんな関係を築きたいのか?
がより明確になります。
僕はこの自己理解が家を建てる上で一番重要だと思っています。
なぜなら家づくりの主役は家本体ではなく「住んでいる人」だからです。当たり前の話ですが、僕が出会った人の中には本来の目的を見失った人も少なからずいました。
皆で楽しく暮らすための家なのに、意見が食い違い打ち合わせ中に喧嘩を始める夫婦。
リビングに皆が集まってたのに、新しく部屋をつくり家族での時間が減った家庭。
他にも、寝室が夫婦一緒だったのに、別にして会話する機会を失ってしまったり・・。
どれだけ家を綺麗にして立派にしても、大切なモノを失ったら意味がありません。
最後に、貧しい人々のために生涯を捧げたマザーテレサの言葉を紹介します。
![]()
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/マザー・テレサ
「私たちの周りの人々を理解するように懸命に努力を尽くすべきです。そして、ともに住む人々をより理解するために、自分自身をまず理解することがどうしても欠かせないのです。」
マザーテレサの言葉を代弁すると、
「自己理解をすることで初めて、家族の気持ちもわかるようになる」ということ。
家族と一緒に住む家だからこそ、皆の気持ちを反映した家にしたいですよね。
なので、まず自己理解を深めるためにも本を読んでみるのがお薦めです。
そして是非「これ良かったよ!」という本があれば教えて頂けると嬉しいです。
このブログで一番読まれている記事です
ちなみに、見積もりして「はい、お願いします」ではダメで、こっちの予算に合わせてもらう工夫が必要なんですよ。この前提を間違っている人が意外と多いです。
建築業歴15年でわかった、注文住宅を30%以上安く購入する方法
「新居が住みやすくて快適、家を建てて良かった!」という声はよく耳にしますが、注文住宅で失敗した理由を分析した、という記事が少なかったので書いてみました。