建築業歴15年でわかった、注文住宅を30%以上安く購入する方法

こんにちは、永山です。この記事でお話しするのは、

永山永山

「注文住宅を安く買う方法」についてです

僕はこれまで建築業を15年、800件以上の現場を経験しました。
注文住宅やリフォームにおいて、営業から現場監督もやってるので業界の構造は大体把握しています。

具体的には、

  • 商品の原価や工事代金
  • ハウスメーカーの利益率や構造
  • 営業マンの心理状態

を知っているので、安く注文住宅を購入する方法もわかります。

結論をいうと「ハウスメーカー側の視点」がわかれば、業者に嫌な顔もされず、むしろ喜んで安くしてくれます。

ですが、多くのお客さんは「これ以上金額って下がらないよね?」と最後に軽く様子を見る程度です。でも残念ながら、その駆け引きだと「ちょっと値下げは難しいよ・・。もっと上手くやれば、こっちも協力しやすいのに」って思ったりもします。

もし金額の問題が解消できたら、結果的に質の高い家造りができるので、お客さんだけでなく業者側としてもメリットは大きいです。(満足度が高ければ自然に口コミでお客さんが集まります)

なので、僕自身の経験もふまえた「安く注文住宅を買う方法」をお話ししていきます。

値段交渉しなければ損する

ここでの話は「積極的に値段交渉をする」というのが大前提です。
なぜなら会社は、損してる人がいるから儲かる、という事実があるからです。

例えば、

  • 家電量販店で値段交渉したら安くなる
  • 社長に直接交渉した一部の社員だけ、給与や労働環境が優遇される
  • スポーツジムは、幽霊会員がいるから経営が成り立っている

こんな感じで得してる人がいる反面、一部の人が損してる状態でもあります。
注文住宅の場合だと、正直いって「値段交渉しない人」はお金を損しています。
実際、大手ハウスメーカーの利益率は40%オーバーで値段交渉も日常的にあります。
(もちろん利益率が低いローコスト住宅だとしても同じ話)

値段交渉というと難しく聞こえますが、意外と簡単なことばかりです。
重要なのは「値段を下げるから契約させてほしい」と営業マンに思わせることです。
この状態だと、こちらが何か言わなくても営業マンから値下げをしてくれます。

いや永山さん、そんな簡単に安くなったら苦労しないでしょ?
と思われるかもしれませんが、僕自身がお客さんから値段交渉されて、

永山永山

何度も、喜んで安くしてきた

という事実があります。

これは僕が「金額の決裁権」をもつ上司と仲が良かった、という話でもありますが、
逆にいうと決裁権に近い営業マンを味方にできたら交渉は簡単です。

そして、極論「無理してでも契約したい!」と営業マンに思わせたら勝手に値引きします。
もちろん強引な値引きでなく、win-winの関係だからこそ起こり得る話です。

それでは、安くするために必要なことを3つお話ししてきます。
正直「協力してくれるなら喜んで安くするよ」というケースは意外と多いです。

注文住宅を購入する3つの方法

  1. 営業マンの弱みを握ること
  2. 業界全体を俯瞰してみること
  3. 複数の会社を競争させること

少し抽象的ですが、簡単に行動できることばかり。
この3点を意識するだけで、簡単に金額は安くできます。
ですが逆に意識してなければ、残念ながら業者の思うツボです。

1.営業マンの弱みを握ること

1つ目が、営業マンの弱みを握ることです。
正直いうと営業マンの弱みに付け込まないと、金額は下がりません。

なぜなら、わざわざ安くする理由がないからです。
営業マンが困っているのを助けることで、お礼として安くしてくれるのです。

業者の弱みは「業者側の視点を持つ」といくらでも見つかります。

交渉の材料として使いやすいのが、契約のタイミングです。
注文住宅業界の営業はノルマが厳しいことで知られています。
(僕が勤めてた会社ではノルマをクリアーしないと人権が無視されるレベル)

なので売上が足りてない営業マン、月末近くにはあせりが顔にでるので一発でわかります。
たとえ顔色が読めなくても「月末まで契約日をずらすだけ」で驚くほど簡単に値下げをしてくれます。

永山永山

営業マンも必死なので上司へ交渉せざるを得ない・・

他にも交渉の材料はまだまだあります。

  • 良い口コミを書いて、会社に協力してあげる
  • こだわりがなければ、営業マンが売りたい商品(メーカー)に合わせる
  • 嫌でなければ、「完成現場見学会」の会場として1日貸してあげる
  • 少しでも新築に興味ある知り合い、近所の友人をを紹介してあげる

どの交渉方法が効果的かは、ハウスメーカーの規模や営業マンによって違います。
なので相手の反応も見つつ、小出しにしながら試すのがお薦めです。

値段交渉に罪悪感を感じる人もいますが、ようは考え方の問題。
交渉は言いかえると「お互いが納得できるポイントを見つけること」です。
相手の気持ちを考えずに交渉しても上手くいかないのは当然ですよね。

完全に理解できなくても、営業マンの気持ちに寄り添うことが大切です。
営業マンの気持ちを理解できれば「値段を下げさせてもういますね」と営業マンに言わせるのはそれほど難しいことではありません。

2.業界全体を俯瞰してみること

2つ目は、業界全体を俯瞰してみることです。
相場より高く注文住宅を購入した人に共通するのは、断言してもいいですが知識の情報量が圧倒的に不足しています。

もっというと極端に知識が偏ってたりしますね。

ダイエットに例えると、「痩せるにはランニングするしかない!」
と最初から1日5キロ走ったりする人のイメージ。
でも頭の中に食事の糖質制限やパーソナルジムに通うなど選択肢が多い人だと、同じランニングするにしても行動の質が違いますよね。

ライフスタイルに合わせて手段を選べるので挫折がしにくく、結果的にダイエットが上手くいく。

家の購入も同じで、注文住宅を買うからといって注文住宅だけ情報を集めても近視眼的になってしまいます。
なので僕であれば新築の建売やマンションはもちろん、中古物件リノベーションも調べます。

他にも、

  • 大手ハウスメーカーだけでなくローコスト住宅
  • ハウスメーカー以外の工務店や設計事務所
  • 買う予定の地域以外にも隣町、隣の県や逆サイド(東京であれば沖縄)

とあえて視野を広げる意識で情報を集めます。

その結果「相場観」を養えるので、そもそも高値を掴むリスクを減らすことができます。

面倒といえばそれまでですが、生涯に1回あるかどうかのイベント。僕であれば・・

永山永山

手抜きはできない、血尿がでるまで調べる!

という気持ちで、業界全体像を把握できるまで情報を集めます。
この精度次第で、最終的に相見積もり(他社比較)が上手くいきます。

3.複数の会社を競争させること

最後が、複数のハウスメーカーや工務店を競争させることです。
相手に値下げ提案するにしても、まずは交渉の土台をつくることが大事です。

話はそれますが、少し質問させてもらいます。
まず「商品の価格」はどのように決まると思いますか?

・・・

商品の原価と人件費に適正な利益をのせた金額が、販売価格。
というのが、最初に思いつくかと思います。

ですが基本的には「需要と供給のバランス」で金額が決まります。
需要が沢山あり供給が少なければ、金額は自然と高くなります。

例えると「メルカリ」や「ヤフオク」などのオークションがわかりやすいです。
希少価値が高ければ、商品の価格も一緒に上がっていきます。
数量限定のブランド品や絶版の書籍が高値で売られてるのが何よりの証拠。


(絶版してる定価2000円のトヨエツ写真集が、1万円オーバーで完売してました)

これは、注文住宅の場合も同じことが言えます。
あなたがお願いする会社に沢山のお客さんがいたらどうなるか。
値引きをしてまで、あなたの注文をうけることはありませんよね。

逆に考えると、あなたが複数の会社を競争させる立場になれば良いだけです。
具体的には「相見積もりをするだけ」で金額が確実に下がります。

なぜなら相見積もりは「会社が客を選ぶのでなく、あなたが会社を選ぶ立場」になれるからです。
(会社が有利な立場だと、値段交渉なんてできませんよね。)

中には相見積もりは相手に失礼、と思う人もいますがそれは間違いです。
病院のセカンドオピニオンと同じで、複数の専門家に相談するのは常識。

住宅リフォーム業者と消費者のトラブルを減らす活動をしている「住宅リフォーム推進協議会」も相見積もりを推奨しています。なので数百万のリフォームでなく数千万と高額な注文住宅であれば、相見積もりをしない手はありません。

注文住宅は会社選びと担当者次第で安くなるか、が決まる。
そして会社選びは金額だけでなく「提案の質」も左右します。
建築業歴15年で学んだ「失敗しない業者選びのコツ」

まとめ

安く注文住宅を買うには、

  1. 業者とwin-winの関係をつくる
  2. 全体像を知って相場感をつかむ
  3. あなたが業者を選ぶ立場になる

この3つを実行するだけで、金額は安くなります。
業者の選び方ひとつで、金額が数十万円と変わるので「業者の見極めが本当に重要」。
そのため、良かれと思って、

自力で業者のカタログを集めたり、ネットで会社の評判を調べる人もいますが・・。
その結果、一見安くみえる広告に釣られて、業者選びに失敗する人も少なくありません。

それぐらい「良い注文住宅業者を見極めるのは難しい」ことです。
インターネットで会社の口コミをみながら何件も候補の会社を探すのは時間も膨大にかかります。
(時間をかけて調べても、業者の見極めができるかは別の問題)

そこでおすすめなのが、建築業者紹介サイトを使うことです。
紹介サイトを使うだけで「あなたが希望の注文住宅を得意とする会社」を簡単に探せます。
無料で大量の情報を集めれるので、最近だと新築を購入する人の大半が利用しています。

そして実はもう一つ、隠れたメリットがあります。
それは「業者を競争させる仕組みになっている」ということです。

紹介サイトに登録してる会社の特徴として、
商品(建物)の質は良いけど、営業や商売が苦手」という会社が多いです。
(飲食店でも味は美味しいのに、お客さんが少ない店ってありますよね)

商売が苦手な会社がお客さんをとりあうので、自然と見積もり金額が下がります。
最初の時点で金額が低いので、強引な交渉をする必要もないわけです。

さらに業者審査のフィルターがあるので「低レベルの業者を排除できる」というメリットもあります。
とはいえ、どの紹介サイトでも良いわけではありません。

質の低いサイトだと「会社の審査が全くない」ので、逆に使わないほうが良いです。
中古物件まで視野に入れると、全部で80以上のサイトがあるので3社に厳選してみました。

ちなみに「相見積もりは最低3社」といわれますが、
より重要なのは、会社の数ではなく質です。